5月19日から仕事の休暇に入り、6月1日から休職の扱いとなったのだが、その間の自分の変化を時間を追って説明していくと次のようになる。
第一期 5月19日~21日
第二期 5月21日~6月10日
第三期 6月11日~7月10日
第四期 7月11日~8月10日
第五期 8月11日~8月22日
第六期 8月23日~・・・
第一期は自分が壊れていることを自覚して自助Gに戻るまでの葛藤の時間。この過程で大切な役割りを果たしたのが11月のアルコールのスリップの事実だった。
自分が「アルコール依存症であるということを忘れないように、また、思い出させるためのスリップだった。神様が飲ませてくれた(今のところ)「最後の一口」だったのだと思う。
それにしても、たった数日とはいえ、苦しい日々だった。自分が休職したことを他の理事によって「休職に追い込まれた」と錯誤していたこと、労働者の雇用についての知識がない理事長の「解雇するしかないか」という発言を真に受けたこと。恨みや怒りに狂っていた自分をどうにかしなければならないと思って自助Gのミーティングに行くことにした。そこで解決の方法が見つかるとは思っていなかったけれども、そこに行くしか他の方法がわからなかったからだ。
第二期は自助Gにつながりなおすことができて、改めてOne Day Medalをもらって暖かく迎え入れてくれた仲間たちに感謝したこと。仲間とはこんなにありがたいものか・・・と最初につながったときにはわからなかった気持ちを感じることができた。これもスリップのお陰と思えば、やはりあの一口のバーボンはなんという神の愛!しかも一口飲んだとたんに2002年8月までの自分の苦しさが頭によみがえり、あの暗闇には戻りたくない!!という恐怖が襲ってきて残りを全部トイレに流すことができたのも神の配慮としか思えない。
でもまだこの頃は家の掃除を徹底的にやって自分をごまかしながら妻に内緒にしていた120万の借金のことや仕事での恨みや怒りでいっぱいで苦しかった。自分にはもはや解決はないと決め付けかけていた時期でもあった。
第三期は先行く仲間の紹介で中間施設につながった時からの一ヶ月。施設の所長からアドバイスやサジェスチョンをいただいて、少し考えが整理でき始めると、今度は急に「自分は治った」と思い込んで職場への復帰を焦った時期でもある。
これも通所施設の所長と主治医からいろんなサジェスチョンをいただいて、自分と職場との関係を考え直していく必要があるということに気づきをもらった。職場はあくまでも仕事の場、仕事は生活の目的ではなく手段であるに過ぎない・・・これも手放すかどうか、それは自分が一人で決められる問題ではないということ・・・他の人を巻き込む問題では自分勝手な「正義感」で結論を出してはいけないものなんだ。自分がいなくても職場は回る。自分がそこに残りたいと思っているのかどうか。そして職場の方は私に何を求めているのか、そこを明確にしていかないことには同じことを繰り返していくだろうと思った時期だった。
第四期は自分が壊れていったきっかけを見出した時期だった。職場でのストレスが自分が壊れていった原因だと信じ込んでいたけれども、崩壊が始まった時期を見直していったら、兄の意識不明とその後のいろいろな実務処理が落ち着いた頃から始まっていたことだと思い当たった。
自分にとってとにかく大きな障害は、兄と母の共依存関係と兄の尊大さ傲慢さへの嫌悪、そして極度の高血圧、糖尿、痛風を発病していながら飲み続けて借金だらけにして住宅ローンの焦げ付きを作って父が残した土地も売らなければならなくなったことへの怒り、恨み、憎しみ・・・その一方で自分はプログラムにつながって(ろくに進めてもいなかったのだが)いることの優位性を見せ付けたいという自分の傲慢さ、兄を見下したいという幼い頃から抱えていた自分の問題が大元だったことに気付いたということ。従って職場での問題も結局煎じ詰めれば私の兄に対する見方のブレから生じていた人間関係上の問題点(尊大になったり卑屈になったり、自己評価の低さ)が露骨に出た結果だったということがはっきりしてきた。
つまり職場の人たちは私に「八つ当たり」をされていて、それに対して「仕返し」をしただけ。自分に出来るのは自分側を掃除することだけだということに気づきをもらった時期だった。
第五期は、これらの結果として、休職期間の終わりが近づくに連れて噴出してきた「恐れ」「不安」と向き合わなければならない時期だった。自分の側に問題があったのだとはっきりした中では、やはり「職場復帰が認められるだろうか」という「恐れ」「不安」が出てくる。しかし、これは謝るしかないことだ。「自分の非を認めるべきところは認め、今後の仕事で認めていただくしかない」と開き直りきれない自分だった。しかし「神様、私の恐れを取り除いてください」と祈ることと、どうすることがもっとも他人を巻き込まないで行ける方法なのか、ということを自分に正直に、しかし、他人を巻き込まないように行動することなのか・・・を考え始めた時期だ。
第六期はそれを具体化していく時期になる。医師・施設の所長から「お墨付き」をもらって「職場復帰」を果たしてくことと、同時にミーティングの確保を医療上の必須事項として認めてもらうこと。職場の方がどういう条件を出してくるかは相手の問題だから私が考えても仕方の無いことだものね。
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